雪山☆フォールダーTWIST検証記録 Episode1
第1回 検証登山計画~アプローチ 編
自身の登山経験則からですが、トレッキングポールがあってよかったと思う場面は、重荷・長距離・下山時になります。
バリエーションルートなどの岩稜歩きで三点支持を使うルートや、
スタカット(ロープを使って確保しながら)で登るルートなどはかえって邪魔な存在の重荷となってしまいます。
ポールメーカー社員としては、トレッキングポールの使用をオススメしなければいけない立場なのですが、バリエーションルートを目指す自立登山者の方向けに、前出の結論が本当かどうか検証してみる事にしました。
単独登山の検証なので、初級バリエーションの『八ヶ岳 ジョーゴ沢』に向かう事にしました。
Google マップ引用
装備は、冬山装備・登攀具一式、ビーコン(スコップ・プローブは今回のルートに限り、雪崩の危険性は少ないと考え自己判断にて割愛)
行動食・非常食、ツェルト、医療品、秘密の重荷(モザイク)
使用するトレッキングポールはフォールダーTWIST110。バスケットは標準仕様を選択。
ウィンターバスケットにしなかったのは、八ヶ岳エリアなので、積雪量が少なく、ラッセルの必要がないと考えたためです。
そして、取扱のしやすいシングルポールにしました。
美濃戸口から赤岳山荘までの登り道は、凍った林道を歩きます。
このような水平移動ではやはりピッケル(アイスアックス)よりも長いトレッキングポールの方が、歩行に安定感があります。
後ろからきた普通乗用車がガリガリと腹をこすり、スタックしていました。
時間的余裕があれば、トレッキングポールを持って厳冬の森林空気を楽しみながら歩きたいものです。
今回の凍った林道歩きには、安全確保の為、石尽きカバー(先ゴム)は外して歩きました。
トレッキングポールの石尽きカバーをつけるつけないというところは、諸説あるとは思いますが、冬山登山の場合は装着を外していても構わないと思います。
但し、今季の八ヶ岳は雪が少なく木道がところどころ出ているルートもあるので、マナーを守って、木道や木の根があるところでは配慮した方が良いでしょう。
墨堤広場から若干傾斜のある北沢を抜けるのですが、ここでもトレッキングポールのみ使用しました。
山行予定日の週中から今季初の強い冬型になり、積雪があります。
発泡グリップに雪をつけてみましたが、乾いた八ヶ岳の雪だと問題ありませんでした。
湿った日本海側の雪だと未検証なので更なる実践やフィールドテストが必要でしょう。
トレッキングポール長さ調整のレバーテンションはTWISTのレバーの場合だとコイン(ドライバー)を推奨していますが、
禁じ手として、ストラップ(PS-C16)のプラスチックパーツ(保証外です・ダブルポール時のみ)を使って締め付け強度を調節が出来ます。
これはフィールドでは有効なので、TWISTユーザーは憶えておいて損はないかもしれません。
快適に凍った登山道を歩き、シングルポールでも常に支持底面の三点支持が保てるし、私の利き手の右用で沢に沿って登っていくので、沢側への確保も問題ありませんでした。
冬山アプローチの林道歩きで、転滑落して重症・死亡遭難事例もあります。
必ずピッケル(アイスアックス)やトレッキングポールを持って歩く方が安心感がありますし、万が一の場合にも対処しやすいので、林道とはいえ、出来るだけピッケルもしくはポールの所持をオススメします。
そうした雪道ハイキングを楽しんでいるうちに、赤岳鉱泉に到着です。
赤岳鉱泉では、アイスキャンディーでアイスクライミングを楽しんでいらっしゃる方が数多くいました。
私もパートナーがいれば登りたかったです(笑)!!!
しかし、本日はフォールダーTWISTの雪山検証なので、ここは我慢してジョーゴ沢へ向かいます。
この先はバリエーションルート、それでは、マジメに検証してきます。最終話レポートをお楽しみにー!
※山行日 2020年2月9日(日)
シナノデザイナー・タケウチ
槍ヶ岳中崎尾根厳冬期単独登頂、イムジャツェ (アイランドピーク)6189m登頂、デナリ(マッキンリー)6190m登頂
最近は、Uターンで故郷・信州に戻ったので、娘とハイキングしたり、雪山ではバックカントリースキーを楽しんでいる。
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